40代をぼちぼちと生きる

40代突入を機にブログ始めてみた

津田寛治さん

  2002年

ある1本の映画を鑑賞した。

それは、宮部みゆきさん原作の長編小説を実写化したもので、故・森田芳光監督作品の「模倣犯」だ。

 

主要キャスト三人の中に、初めて見る役者さんがいた。

中居正広さん演じる網川浩一(ピース)を慕う栗橋浩美。

仕事もせず、気弱な高井和明(演:藤井隆さん)から金をたかったり、母親に金をせびっては女を連れて、高級スポーツカーを乗り回す。語学堪能でキレ者ではあるが、はっきり言ってクズofクズの男である。

 

しかしこのクズ男に、なぜか私は釘付けになった。

決してクズな男が好きなわけではないのだが。

 

エンドロールで浩美を演じた方の名前をチェックした。

私が初めて津田寛治さんを知った瞬間だった。

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 模倣犯の劇場パンフレット

 

 

私が今最も推している役者さんは、津田寛治さんである。

 

模倣犯で見た時は、津田さんの存在を認識しただけで、一目惚れとかそういうのではなかった。

他の映画で見る津田さんは嫌な感じの役ばかりだし、2サスでは犯人役が多いし、「警視庁捜査一課9係」では刑事役だけど、全然なんとも思わなかった。

 

しかし、2017年の朝ドラ「ひよっこ」を見て一変した。

ひよっこの津田さんは、主人公みね子が通う高校の先生役だった。

「津田さんのことだから、今回もきっと嫌な先生なんだろうな~」と思いながら見ていたのだが、実際、田神先生(津田さん)は、慈愛に満ちた生徒思いのいい先生だった。

 

就職先が見つからなくて「どこでもいいです!」と言うみね子に、田神先生は「大事な教え子を働かせるんだから、どこでもいいわけがない!」と叱り、更に、「先生に任せろ」と笑顔でみね子の頭を撫でる。

ようやく就職先が決まった時には、夜道を爆走してみね子の家まで知らせに行った。

そんな田神先生に、私は心臓を打ち抜かれてしまった。

田神先生が津田さんで良かったと思っている。

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津田さんのことが気になり始めた私は、津田さんの出演情報を収集するようになった。

その中で出会った番組が、NHKラジオ第一の「ごごラジ!」だった。

ごごラジ!では、津田さんがリスナーに勧めたい映画について語るというコーナー(2018年2月28日終了)にレギュラー出演されていた。

役を演じていない津田さんのお話を聴くのは、ごごラジ!が初めてで、トークから感じられる津田さんのお人柄の良さに、益々惹かれた。

 

普段の津田さんは、よく演じている悪役とは真逆だ。

(津田さんは「普段のほうが演技で、悪役を演じている時が素の自分だ」と仰っているが)

 

番組宛に送ったメールが放送中に読まれると、津田さんがレスポンスをその場でくださった。それが本当に嬉しかった。ラジオを通して津田さんとお話できた気分になれた。

私が小津安二郎さんの映画を好きになったのも、ごごラジ!で津田さんが紹介していたのがきっかけだった。

 前回の記事のタイトル「映画は弱者のためにある」は、津田さんが好きだと仰っていた言葉だ。

 

 

元々は映画監督になりたかったという津田さん。

既に短編映画を何本か撮っていらっしゃるが、私はまだそのうちの1本も観ていない。

観られる日が来ることを願う一方、最近は津田監督の映画にエキストラで出たいと思うようになった。

 

津田さんにお会いすることは、雲をつかむような夢のまた夢のような話であるが、言うだけならタダなので言っておく。